体を診断する際、どちらも問診を行いますが、みなさまご存じのように西洋医学では
体を構成する細胞、臓器を解剖した事実に基づいて、検査を行い、局所の異常の原因をみつけ病名を付けますます。
そして、その病名に対して薬(科学合成)もしくは手術となりなります。
さて、東洋医学ではどうでしょう?
東洋医学では独自の診察方法(このことに関してはまた後程詳しく説明します)で、その方がどういう風にバランスをくずしているかを診断しーこれを『証』と言います。
この証にもとづいて治療を行います。
東洋医学には馴染みのない方が多いと思いますので、もう少し説明しますね。
東洋医学では、【整体観】という視点で人の体をみることが大きな特徴です。
これは、人間の体はさまざまな要素が関連し構成された一つの完成された個体としてとらえること、
人は各臓腑との関連、気・血・水との関連(特に『気』の動きをもっとも重要してみます)、心と体のバランスのとれたでモノなんです。
ですので、病はそのバランスが崩れた状況でありますので、どこのバランスがくずれたかを全体の中でみていくのです。
さらに人だけでなく、人は自然の一部としてみなしておりますので、自然(地理・気候)の影響・関連をも重視し体や病をみているんですよ。
このように西洋医学ははっきりとした原因と結果、そして部分を重視し、東洋医学は全体との関連と目にはみえない気を重視しているところが大きな違いとなるでしょう。