●当院で行う鍼の種類
毫鍼(ごうしん)
肌に刺入するタイプの鍼です。 鍼の太さは大まかにいうと髪の毛ほどです。その鍼の太さや長さは色々と種類があり、証やツボの状態にあわせて選びます。刺入する際には、その深さや角度、置鍼する時間(5分~30分)を使いわけ、治療を行います。
この鍼は身体に刺入しますが、痛みをともなわないようにおこなっておりますのでご安心ください。 大体の方が、この毫鍼を使用して治療を行います。
衛生面において、鍼は一本ずつ滅菌パックされたものを使用。一回の利用ごと、専用容器に入れ破棄しておりますので、感染の心配はありません。
古代鍼(こだいしん)
肌に刺入しないタイプの鍼です。
こちらは、蓮風先生が中国古代遺跡から発掘された鍼をヒントに考案し、開発された鍼です。
この鍼は金・銀・ステンレスの素材の違いがあります。 治療では、まず証に合う種類の鍼を選び、手技を行います。例えば肌から数センチ上からかざす、軽く肌にあてるなど様々なバリエーションでもって施術を行います。
打鍼(だしん)
こちらも肌に刺さないタイプの鍼です。
室町時代、夢分斉という禅宗のお坊さんが病気の母親を助けるために発案。その後、流派を確立し、受け継がれていました。その内容は腹部のみに限定した診断・治療です。
この治療法の文献を藤本蓮風先生が発見し、弟子たちとともに、現在の日本人にあうようにと臨床と改良を重ねてできあがりました。よって、こちらも北辰会独自の鍼と技術です。
具体的には、診断についてはお腹のみならず、その他全身の診察法も合わせて証を決定。そして、施術は腹部のみに限定して行います。
また打鍼用の鍼は、その素材や形状により様々な種類があります。治療では、まず鍼の種類を選択し、手技では肌にかざす、肌にあてる、もしくは槌を用いて行うなど様々なバリエーションでもって施術を行います。
肌に刺さないタイプの古代鍼や打鍼は、気の動きが早く敏感な子供によく使用し治療しています。その他、鍼を怖がる方や体力の消耗が激しい方にも、このタイプの鍼で治療を行います。 また妊婦の方、出産直後間もない方には、打鍼で治療を行うことが多いですよ。
こちらの鍼のみで施術を行った場合は数分ほどで終了します。
●当院で行うお灸の種類
透熱灸(とうねつきゅう)・・・直灸
こちらは直接肌の上に艾(よもぎの葉を乾燥し繊維や不純物を取り除いたもの)を、米粒以下の大きさに整えて肌の上におき、線香でもって、もぐさを燃やし治療を行います。
体質、皮膚の感度により艾を米粒、米粒の半分、糸のように細いものと大きさ変えて施術を行います。施術を受ける感じは、熱いというより、一瞬、チクンと軽く刺す感じを受けられる方が多いです。
棒灸(ぼうきゅう)・・・間接灸
通常のものは、艾を筒状にかため和紙でくるめて出来ております。その先端に火をつけ、肌の上数センチから十センチほど距離をあけて行います。
当院では施設の関係上、煙が出ないタイプのもの、炭を棒状にかためたものを使用しています。こちらのものは煙がでませんので、衣服に臭いがうつる心配がございません。棒灸を受ける感じはほんわかと温かく気持ちいいと感じる方が多いですよ。
ツボ灸・・・間接灸
穴の開いた小さな台座の上に、もぐさがあり、もぐさを燃やした熱が穴を通して伝わるようになっています。当院では、こちらも炭で煙が出ないタイプを使用。また熱さが調節できるシールの上で行っております。それでも熱く感じる方は、燃焼途中でも取り除いております。これらお灸に関しても、様々お身体・ツボの状態から、選択し施術を行っています。